『あじわい』No.231(2026 SUMMER)に寄稿しています
2026.07.06
掲載情報
菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます。
昭和13年10月から昭和15年2月頃まで、虎屋が月1回お得意様向けに発行していた広報誌です。誌名は『お菓子たより』ですが、健康法や礼儀作法、化粧のコツといった家庭的・実用的な情報も扱い、充実した内容になっています。
なかには、日中戦争下という時代背景を感じさせる、戦地の兵士の投稿も見えます。荷物に入れ大切に持ち歩いていた缶詰羊羹「夜の梅」を、戦闘中、民家の裏に置いていたところ、「飯盒を打抜かれ、あまつさへ夜の梅に命中、遂に半分食べる事も出来ず、あまり残念にて一筆書きました次第」とのこと。自身の命の危険もあったはずですが、つい嘆いてしまうほどに、羊羹が大変な楽しみ、慰めとなっていたことがわかります。
虎屋のウェブサイト上に掲載しております内容(上記の記事内の文章を含みます)に関する著作権その他の権利は虎屋が有しており、無断に複製等行いますと著作権法違反等になります。当ウェブサイトに関する著作権等については、以下のページをご覧下さい。